最近の実習のこと

今週の生化学実習では手動でのエドマン分解というものをやっている.これはタンパク質中のアミノ酸をN末端の1残基だけ分解するというもの.
そもそも生化学実習というものは,基本的な実験技術・実験の進め方・レポートの書き方etcを学生に学習させることを目的に据えられているであろうこともあり,結構古びた実験手法のものも結構多い.だが今回はそんな中でも教員をして「これをあなた達が実際に研究室でやることはほぼないでしょう」といわしめたようなもの.
……やってみて確かに納得.これはかなり面倒.この実験にかかりはじめて3日目だがおよそ何らの考察すべき計測結果も出ていないという辺りから,いかに面倒かわかろうというもの.とにかく,試薬をいれては何十分もかけて乾燥させ,の繰り返し.まぁこりゃぁさすがに使わんわな.
しかし昔はこれで実験していたのだと思うと,かつての生化学者達の精神力には感服する他ない.この,はっきり言って地味でかつ時間のかかる作業で(実験の工程途中では,どういう反応が進展しているかなど見て解るものではないのだし)自分たちの推論を立証しようっていうのはなみなみなことじゃやり通せまい.

さてそんなエドマン分解の原理についてであるが,……すみません,まだろくに調べておりません.どの道実験レポートには書く必要があるので調べなきゃならないことには変わりない.気が向いたら後日またこちらに書くかもしれないけれど.

要は,今はもうちょっと手軽かつ精度の高い実験手法があって良かったなぁという話.